2010年2月4日木曜日

乳製品dairyについて

地元のバカな男たちと話し合った結果、3月に卒業旅行でイズラエルに行くことが決定した。
野郎4人で聖地巡礼楽しみじゃ。
ちょっと前から「やっぱ海外でテンションがつん上げようや」って言ってたところなんでうまく日程はまって良かったです。

サマリタンで行こうってゆーとったニューヨーク(ハワイ)は中止になったわけだし、アメリカ旅行の旅程も減っていたところだったのでかわりのテンション上げ材料が生まれてよかったわ。


wktkタイムが続くわけだが、ところで旅行メンバーのうちの一人にモラという絶倫男がいる。
彼とは2007年の夏にともにトルコを旅行した仲である。
トルコと言えば思い出すのがなんと言っても乳製品のクオリティの高さだ。
数年前より、なぜか多くの人がヨーグルトであることを否定するようになったが、わしはヨーグルトがかなり好きである。
ケ○ィアなんかで満足するなよ。
ブルガリアのイメージが強いが、実は「ヨーグルト」というのはトルコ語で、トルコ人は何にでもヨーグルトソースをかけて食べる。
ケバブをはじめとする肉料理、温野菜、サラダ、フルーツ、サンドイッチの中身にまで、さまざまなタイプのヨーグルトソースが用いられており、世界三大料理の一つに数えられるトルコ料理にヨーグルトは欠かせない存在である。
そしてこれらが本当に美味しいのだ。
ガーリックにオリーブオイルやトマト茄子ズッキーニなどを多用したオーソドックスな地中海風味にヨーグルトを加えるこのスタイルはわしのツボをバッチリおさえており、とにかくトルコ料理はサイコーなのであった。
ヨーグルト以外におつまみに最適なチーズ各種も揃っておりましたし、本場のトルコ・アイスクリームはすごく生乳っぽい味で、アイス嫌いなわしでも美味しく食べられた。



さて。
このトルコの乳製品の高クオリティはひとえにアナトリア高原の遊牧民カルチャーに由来する。
定住して農業を行うことができない遊牧生活では野菜を安定して入手するのが非常に困難だ。
そこで日本人のような定住民が主に野菜から摂取するビタミンなどをどうやってとるかが死活問題となる。
その答えが乳であり、乳製品だったのだ。

たとえばトルコと並んで遊牧カルチャーが有名なモンゴルには馬乳酒というのがある。
(ところで朝青龍引退したな)
この馬乳酒、「酒」と名前がついているがアルコール度数は1〜3%程度で、飲むヨーグルトに限りなく近い味らしい。
また、このモンゴリアン馬乳酒を参考に作られたのがカルピスだ!という説もある。
カルピス好きのアナタも注目すべき逸品だ。

またしても前置きが長くなってしまった。
件のモラという男だが、彼の父親は広島市内でクリニックを営む開業医で超金持ちであるだけでなく、彼自身も広島大学のメディカルスクールに通う医者の卵であると同時に蹴球プレイヤーで、かつテライケメソという絶倫ぶりを誇っている。

しかし!
そんな誰もがうらやむ男は、不幸にもトルコにおいて美味なヨーグルトやチーズを口にすることができなかった。

というのも彼は乳糖不耐症だからである。

「乳」「ミルク」とは、当たり前だが哺乳類の母親が子供を育てるために出すもの。
そこには、乳糖(ラクトース)という物質が含まれている。
これを分解・消化するには、体内で分泌されるラクターゼという酵素が必要だ。
だが、離乳期を過ぎた子供は、ラクターゼを分泌しない体になってしまう。
これが普通の哺乳類である。
しかし人類の場合、なぜかラクターゼが分泌され続けるのだ。

これには多大なメリットがある。
たとえば遊牧民の場合、野菜も小魚も簡単には入手できない遊牧生活において、馬乳やら牛乳やらラクダ乳やらが飲めないとしたら、ビタミンやカルシウムの欠乏は必至。
ラクターゼが分泌されるからこそ、生き残れたとも言えるだろう。

しかし、哺乳類としてのセオリーどおり、離乳期を過ぎるとラクターゼを分泌しなくなる体質の人もいる。
モラである。
これを「乳糖不耐症」と呼ぶわけだが・・・実際には世界人口の何割ほどが、「不耐症」組なのだろう?

ここで早川書房から出ている『食べる人類誌』という本を参照しますと、乳糖を消化できるという身体的特性を持つ人々、つまり「ラクターゼ分泌ピーポー」の起源地域は北欧を中心としたヨーロッパと、中東を中心に三つ又になった東西ベルト地帯(西は北アフリカ、東南はインド、東北はモンゴルまで伸びる)に限定されているという。

ということは、それ以外の地域に起源を持つ人々、つまりアジア系、太平洋諸島系、南北アメリカ先住民、そしてアフリカ系・・・これらの人々の大半は、離乳期を過ぎたらミルクが飲めないのだ!

前エントリでも西アフリカ系の人々が乳製品に弱いということにちらっと触れたが、ある調査によるとアフリカン・アメリカンの乳糖不耐症は全体の75%にも達するらしい。

その調査によれば、ラクターゼ分泌において最強なのはスウェーデンで、不耐症率わずか2%。
以下、調査地域がとびとびだが、スイスの10%、フィンランドの18%と続く。
一方、オーストラリア先住民は85%、中国93%、タイは98%、ネイティヴ・アメリカンはほぼ100%が乳糖不耐症だという。

これら乳糖不耐症の人々を合計すると、世界人口の70%にのぼるとか。
これはもう、「乳糖不耐症」などと病気のように呼んでいる場合ではない。
世界的に見れば、飲めない方が普通なのだから。

なぜ、こんなことを知らなかったのだろう・・・と思ったが、自問するまでもなく答えは明白である。
そう、自分自身が乳糖不耐症ではないからだ。

人間、自分と体質が違う人のことはてんでわからないもの。
たとえば、わしは台風の接近を膝関節で感知するという特技を持っている。
昔やってもたケガの影響で気圧が下がると膝がとても痛くなる。
そんなわけで雨の日はやたらユーウツだったりする。
一方でわしは花粉症の人の苦しみがわからない。
「スギ花粉がたくさん飛んでいる」と言われても、全く感知できないのだ。

お互いがどれほど隔たっているかを認識すること。
それが理解への第一歩だと思うのだな。

本題は乳糖不耐症だった。
しかしこのブログをご覧の皆さん(日本人)のほとんどが、「??」という感じではないかと思う。
わしも、知り合いにいるラクターゼ不分泌ピーポーといっても、モラ以外に思い浮かばぬ。

一方中国では90%以上の人が乳糖不耐症・・・
日本人の多くが乳糖を消化できるのはわれわれがモンゴル平原起源の蒙古族(多分ラクターゼ分泌オリジネイター)の末裔であることの証左ではないか?
漢民族とは違うのである!

・・・とえらくエスノな発言をしてもーたが、もちろんわしら日本人もいろいろ混ざった結果なので(笑)、それだけが理由じゃないとは思う。

ここからは完全な推量となるが、おそらく「乳糖に対する耐性は、オール・オア・ナッシングではない」ということなのだろう。
たとえば「牛乳コップ一杯くらいならおk。しかし大量に飲むとグルグルッときてまう」という人は結構いるんじゃないか。
つまり、乳糖不耐症者の中にも、「見込みのある人」がいて、慣れれば、鍛えればOKとなるケースがあるのでは。

この「慣れればOK」セオリーを実証する。
面白い話がある。
猫は哺乳類だから、母乳を飲んで育つが、ある程度育つとラクターゼを分泌しない体になり、母乳を飲めなくなる。
当然、牛乳も飲めないはずだ。
しかしである。
ヨーロッパの猫は、成長しても牛乳を常飲している例が多い。
これは、牛乳常飲地域であるヨーロッパでは、飼い主が離乳して間もない猫に牛乳を与え、結果的にラクターゼ分泌機能を鍛えてしまっているということではないか?

そう考えると、日本の給食制度というものはなかなか絶妙なシステムかもしれんよな。

一般的な哺乳類にとって、ラクターゼ分泌期間はおおざっぱに言って一生の最初の3%のみだという。
我々人類は特殊な生物なので通常の公式が当てはまらないが、満4歳を迎える頃になるとラクターゼの分泌量はピーク時の10%まで落ち込むとか。

しかし!
幼稚園や保育園に入園し、4歳頃から牛乳を定期的に飲むことで、衰えかけていたラクターゼ分泌機能が刺激され復活。
その後、小〜中学校の給食で毎日ほど牛乳を飲むことにより、ラクターゼの分泌が維持される・・・ということではなかろうか。
もちろん、モラのように「見込みの無い人」、つまり完全な乳糖不耐症者への無理強いは遺憾。


ここからは、「乳糖OK」派の人たちに向けて。

最近、我が国では牛乳消費の落ち込みが激しいという。
わしは酪農牛乳協会のまわし者ではないが、われわれ「ラクターゼ分泌ピーポー」が世界人口のたった30%しかいないとすれば、少数派であることのメリットを最大限に生かすべきではないか。
熱量(カロリー)はあるが栄養価の無いジャンクフードを形容する「エンプティ・カロリー」という言葉があるが、ミルク類はその逆、非常に中身のあるカロリーである。
乳児のEntire Dietを支え、遊牧民の命をつないでいるものなのだから当然である。

わしはそのメリットを存分に活用するつもりだ。
そして、ヨーグルトがヨーグルトであることを否定するつもりはない。

2 件のコメント:

  1. 牛乳飲んでおなかグルグルって、牛乳が人間ではなく牛の乳だからなんとか~。本来人間にはない?(なくなる?)成分が入ってるので、特に一気に飲んだら(拒否反応?で)グルグルする。そういう人多いはずですよ~って先生が言ってた。
    これもラクターゼが~、の話しになるんですかね?

    あと、乳糖不耐症の人が牛乳飲んだらどうなるんですか?すごいグルグルするとか?

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  2. 精確なことは僕にもわかりませんが基本的には乳糖の消化不良によるものだと思います。おそらく人間の母乳を飲んでも成人なら同じ症状が出るはず。
    もっとも、冷たい液体を一気に飲むことで胃腸が刺激されるという効果によるものの場合もあると思います。

    乳糖不耐症の人が乳製品をとった場合に出る症状の参考としてはこのような映像があります。
    http://www.youtube.com/watch?v=uDXfQNGdM-0
    2:00から本番です

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