2014年5月27日火曜日

ジノ新譜

私のお気に入りベースプレイヤー、日野賢二氏のアルバムが発売されたので発売日に買ってきた!




タイトルは”JINO JAM”。六本木AlfieやSweet Basil、目黒Blues Alley、横浜Motion Blueなどでライブ活動を行っている同名のバンドメンバーを率いての制作となっている。

ソロ名義のアルバムとしては前作が2005年発表の”JINO”であり、当時高校生だった私は衝撃を受け一気にファンになったわけだが、あれからもう9年も経つと思うと感慨深い。
特に東京に引っ越してからはJINO JAMのライブにもよく足を運ぶようになり、スタンダードのカバーだけでなくオリジナル曲がたくさんあることも知っていたので、そうした曲たちをレコーディング作品として聴けるようになったのは嬉しい限り。

前作とか前々作は、ベースはもうそれはかっこ良かったのだが、スラップの譜割とかすごくマーカスっぽいけどいやこれはマーカスではない、ヒップホップやネオソウルを通過した世代の要素がある。。というような印象であり、それでもプロデューサはNYでマーカスミラーとよくやっているドラマーのプージーベルだったり、ジーンレイクだったりーので、やはり「似ている」のは否めず、本人もマーカスから遠ざかろう遠ざかろうと意識してるのが見え見え、結果として良くも悪くも作りこまれた感がある曲が多かった。。。いっぽう、今回はいつもライブしているバンドメンバーでいっせーのーででとりました感というのが前面に出てると思う。
もちろん打ち込みもいっぱい使ってるんだけどね。
ベースの音も、コンプレッサーのかかりとかEQいじった感は薄めで全体に荒々しい感じ。これに関しては好き嫌いわかれると思うけど。

ジノさんに対する評価といえば、伝説のトランペッターひのてるのDNA、本場NY仕込のブラック感覚とかベース演奏の超絶技巧についてのコメントが枕詞のようについて回るが、この作品ではもちろんそうした要素も含めて、ライブでもよくカバーしているTOTOやヴァンヘイレンといった80sアメリカンロック由来と思われる漫画的ポップスセンスとか、ちょっとだけバブル期のフュージョンフレーヴァー漂うシンセ使いとかも聴きどころかなと。


あとは、4曲でフィーチャーされてる実父ヒノテルがかっこいい。
M④Alone Alone AloneとM⑨Cantaloupe Islandでのプレイが特にヤバイ。長生きしてほしいね。

2014年5月13日火曜日

雑誌の人格(読書)


能町さんが 装苑(文化出版局のファッション誌) で書いている連載が書籍化された。

女性ファッション誌から文芸誌まで、書店に並ぶいろいろな雑誌のコンテンツを、各雑誌の典型的読者の人格 という観点から切り取って分析している。

このテの本大好きなオイラ目線からしても、うまいことできとるんと違うかと思いました。能町さんの人柄とウィットが滲み出してますね。

オイラの専門分野(←)である赤文字女性誌に関しては、例えばJJなんかは傾向の変化がめまぐるしいので、記事が装苑に載ったとき(2011年)と今ではだいぶ変わっていて逆に面白いなと思ったり。
そうそう、このところJJはずっと女子大生専門だったんですけど、また最近ターゲット層にOLを加えたんですよ。この件についてはまた、すごく気が向いたらエントリにしたいと思っています。

男性誌に関しては、LEONとかOceansとか、やっぱイジりやすい/ネタにしやすいオヤジ雑誌中心です。ということで、是非今後連載でFree&Easyを取り上げて欲しいところ。


「オシャレ雑誌といえば、オシャレなモノやコトだけを選りすぐって掲載するというイメージがありますが、あらゆる森羅万象をオシャレという文脈で再解釈するのが昨今のオシャレの潮流なのです」
という一節は刺さった。

2014年5月8日木曜日

2013-14雪山の記録




GWも過ぎ去り、ほとんどのゲレンデが営業終了した・・・ということで、今シーズンの振り返り。

スノボは4シーズン目なのですが、去年の夏からいよいよ本格的にはまり、屋内施設でワンメイクジャンプの練習に通うようになりました。
ということでスノーシーズンは待ちきれない感じでした

山でもパークに本格的に入るようにもなり、飛び系中心によく遊べました。
ただ、キッカーの形も大きさもさまざまな中で、うまく飛べない場面もあり、1月にしてシーズン終了を覚悟するレベルの怪我をし、ヘルニアにもなりかけました。おかげで、挑戦は大切ですが自分の技量をわきまえてステップアップするのが大切なんだとわかりました。

スノボは風を切る爽快感やエアのふわっと感などもですが、なんといっても板を踏み込んだときにグワっと加速したり曲がったりするのが気持ち良いです。
未体験の人にも是非体験してもらいたいスポーツですは。。


以下、今シーズンの滑走記録。首都圏から近くて楽しいゲレンデ探している人など参考になるかもしれません。



12/18(水)雪 たんばらスキーパーク
シーズンインした。たんばらは初心者多めで、ヘタレなワイでもイキれるすばらしいゲレンデw
全体に斜度は緩いが地形的に遊べるところもちょいちょいあり。
パークも、気軽に入れる凡人向けアイテム中心で楽しい。

12/21(土)晴 たんばらスキーパーク
パークの配置がやや変更され、1本のリフトで入れるキッカーが増えた。
クリスマスが近く、サンタコスで滑走している様子をGoProで撮影している激うまジブ&グラトリ軍団がいた。
キッカーでも720くらいまで回したり、縦回転系もやっていて、うまい。プロかな?・・・しかしプロがなぜこのようなヌルいゲレンデにw

12/30(月)晴・雪 芸北国際

ジモト。雪はたっぷりで、人もまーまー多い。
まだパークがオープンしてない。。。のでリフトの支柱脇の溝で飛んだりするなど。
ロッカーボードに乗って、フラットで回してるグラトリ軍団はうまいけど広島弁うるさいしウェアだぼだぼだしいかにも中国地方ローカルみたいな。

1/18(土)晴 ノルン水上
こさきと撮影。雪質は固めだったけど、それだけに切りやすいバーン。パークにはクオーターパイプがあって楽しかった。
テンションがあがっていた。といえば言い訳になるが、いきなり形もスピードも確認せずに10Mクラスのキッカーに突っ込み・・・やっちまった。思いっきりまくられ、ケツ着地して脊椎負傷。デカ台のわりにランディングの斜度が緩い気がするYO・・・いや、私が下手なだけなのですがw この日はアドレナリンで乗り切ったが、しばらく日常生活に支障が出てしまうクラスの怪我でした。

2/5(水)曇 ふじてんスノーリゾート
背中の痛みがひいてきたので復帰戦。今日は様子見かな、と思いつつも、午後からはちょっとだけパーク入る。ここのパークはアイテムのレイアウトが良くて本当に楽しい!でもデカキッカーはまだ怖いw
アイテムの点数が多いのに、よく整備されている印象だった。ジブは結構高さがあるのに、下手なオイラでも入りやすいやつが多くてこすって降りてくると気持ち良い。ランディングに角度がついていて体に優しい
ディガーの人もがんがん滑っていてうまかった。

2/11(火)快晴 富士見パノラマリゾート
今シーズン最高のピーカンで、こさきと撮影。ゴンドラ1本で3000メートル一気に流せるのは素晴らしい。
山頂付近の3連キッカーが楽しかったんだけど、パーク境界にロープが張ってなくて、イキった初心者がキッカーの間でスネークしてきたりしてまじスネェェェエエエェェェエエエエク!!!

2/25(火)雪 水上宝台樹スキー場
コース整備する気が無いのか(笑)、全体に圧雪されていないバーンが多いですね。深雪好きな人には楽しいゲレンデだろう。オイラはまだパウダーをあまりうまく滑れないのですけどw 天然クオーターパイプみたいな地形もたくさんあってあそべる。
パークはイカツめのアイテム多め、かつうまい人が多かった。平日なのにパーク混んでたな。リフトから見ていると、早抜けオーリーでノーズをテーブルトップにぶっ刺してフロントフリップしているねーちゃんがいてビビる。間違いなく今シーズンゲレンデで目撃したトリックの中で最も高難度かつ危険な技だった。ただの事故かもしれないが。
午後から雪が酷くなり、徹底的にガスりまくる。視界3メートルくらい。キッカーのリップが見えないw こんなときこそコソ練のチャンスとばかりに無理してスピードを出し、コース脇の天然ジャンプ台みたいな地形でぶっとび、着地で踏ん張りきれず左膝にダメージを負う。相変わらずの下手っぷりw

3/19(水)曇り ふじてんスノーリゾート
宝台樹で負傷した膝が痛かったのと仕事が忙しかったのとで、少し間が空いてしまった。あっちゅうまに春スキーシーズンの始まりが目の前に。
朝はピーカンだったので調子に乗ってパーカー(ヒートテックと2枚だけw)で滑走開始するも途中でめちゃめちゃ霧がでてきて寒い。
寒かった意外は、しゃばしゃば雪だけれども板はよく走り、キッカーもまずまず飛びやすくて調子良かった。しかし雪がやわらかいだけにランディングはすぐ壊れてたなー 
特に午後は一部のジブの着地点が削れて穴があいていてこけまくったw 春のパークは気をつけましょう・・・

3/25(火)晴れ ノルン水上 
ここは南斜面なので気温が高いと雪はどうしてもユルユルになりますねー。
しかしメインリフト一本だけで、中斜面での高速カービング→緩斜面でプレスとかスイッチの練習→パーク と全部を流せるのはすばらしい。
パークアイテムはまだまだあり、2連キッカーから、グッと右に切ってスピードつけてからのフロントサイドのクオーターがおもしろい。
しかし1月に背骨を負傷したデカ台にはやはりまだ怖くて入れない。すごく・・・大きいです・・・

4/12(土)晴れ ハンターマウンテン那須塩原
年度末案件と年度跨いで持ち越した仕事に追われ週末ボーダーとしても中途半端にしかなれないが可能な限り山には行くぞ!
ピーカンで気温はまあまあ高いのだがとにかく風が強い日だった。あられのような雪質で、先行する人が巻き上げる雪煙が顔に当たると痛い。
上のほうの急斜面はめちゃめちゃバンピーなうえ雪が重くてボーダーには辛いコンディション。ふと周りを見ればコブ斜面好きなスキー上級者たちがシャーシャーと滑走しているのが大半を占めるなか、孤独に、そして執拗に攻めまくるがやっぱコブはムズい。悔しいが技術不足。
昼からはさらに気温があがっていよいよ板が走らなくなり、正直つまらん。笑
ボックス、レール類含めパークはなくなっていた。キッカーの残骸の上から飛び降りたり、申し訳程度に残っているウェーブの側面をポコジャンのように使って飛んだりが精一杯でした。

4/29(火・祝)曇 たんばらスキーパーク
シーズン終わりはホームゲレンデ()に戻ってきた。
標高が高いゲレンデだけに、この時期までキッカーがあるのは素晴らしいことだ。パークの配置はシーズン初期からだいぶ変わっていて、中腹に3連のキッカーがある。最初のパークのスタート地点に行くまでに少しバックカントリーみたいなところを走らないといけなくなっているのも冒険心をくすぐるw
昼頃、ウォータースプラッシュチャレンジといって、水上を滑走して6メートルくらいのプールをスノーボードで渡れるかどうか、という催しをやっていたので参加してみた。実際は直滑降でスピードつけて、水に突入する瞬間にノーズをあげておけば簡単に渡れるのだけど、やってみると結構新鮮な感覚だった。無事チャレンジ成功し、パスケースをゲットw おひとり様だけど、ギャラリーも盛り上がって爽快ww 

5/5(月・祝)曇 たんばらスキーパーク
今シーズンもオーラスだ。どピーカンの写真をFBにあげたる予定だったけどゲレンデのボトムらへんまでガス、ガス&ガスでとにかく視界なくてやばいw
途中からキッカーとかボックスがどこにあるかわからないレベルになってしまった。。。それでも斜面状態そのものは比較的よくてさすがたんばらといわざるをえない。
春雪の滑り方が少しわかったかもしれないなー・・・とか思い始めたところでシーズン終了。




楽しい季節が終わってしまったと思うとさびしいですが、
これから来シーズンに向けてもっといろんなパークや地形で自由に遊べるように、筋力と技術の向上に励んでいきたいと思います←真面目
まじで おひとり が多かったので来シーズンは人と滑る楽しさも味わいたい。
あとやっぱフッテージ()残したいんよな。思い出づくり。
セッション&撮影してくれる人募集。スキーもOK



スノーボードクロス五輪代表藤森のパークライド映像があがっていた。


やっぱこの人にはスロープスタイル出て欲しいw
ジェイミーアンダーソンよりスタイル出てると思う。


広野さんのスイッチバックサイド180ミュートも激渋やなw

2014年5月1日木曜日

山内マリコさん最新作(読書)

読書の記録




山内マリコさんの最新作である。
前作に引き続き地方に生きる若者の問題が題材になっている。
私は小説はほとんど読まないのだが、こういう現代的テーマを持つ作品には関心がある。


本作では、名古屋郊外に位置する寂しい町が舞台となる。
名古屋の国立大に進学したものの中退し出戻った男、元引きこもり、引退したキャバ嬢という3人組が、バンクシーの映画”Exit through the Giftshop”に影響されてグラフィティペインティングを始め、それがネットを媒介として注目され、一時的に盛り上がりを見せるものの・・・というようなおハナシ。



いやはや・・・・・・ピュアな心を持つ私にはグッサリくる作品でした。
この閉塞感と救いの無さはツライ。でもきっとこれが現実なんだろう。

とはいえ、読み物として重い感じはない。広い読者層にリーチしたいのだろうか。読みやすさを重視した文体で、半日もあれば読了できると思う。


登場人物たちは地方の実家で暮らし、夢も無く金も無く、若さとエネルギーをただただ持て余し、そうした状況を疑問に思いつつも打ち破る方法もなくじわりじわりとクサっていくことを余儀なくされる。
彼らが暮らすのはもちろん、田畑しかなくて仕事が無いというような場所ではない。
国道沿いにはマクドもTSUTAYAもジャスコもあって、生活に困るわけではない。
ただ、文化的な洗練という点では都会(≒東京)からは程遠い。

ベタに北関東とかじゃなく(cf.サイタマノラッパー)、名古屋の郊外っていうのがまた容赦ないところ。

(※名古屋はこの本とかで村上春樹がバカにしているように、東京の人間にとってみれば「異世界」と認識されているらしい。私も訪れたことがないのだが。)


郊外問題については速水健朗さんや三浦展さんが00年代から論じていたけど、そこで俎上にあがっていたのは、どこにも行かない代わりに「ツレ」的な身内のネットワークを重視して独自の閉鎖的コミュニティを形成している、というような若者のあり方だった。博報堂の原田さんが火をつけたヤンキー文化評論ブームのターゲットもこんな感じだと理解している。

しかし本書の登場人物たちは違う。
彼らに友達やナカマと呼べる存在は多くない。同級生たちのいくばくかは就職や進学などで都会(この場合は名古屋)に出て行ってしまっている。ジモトに残っている同級生たちは、「イナカに残っている→サエない」という点で互いを同属嫌悪的に軽蔑の対象としており、積極的なコミュニケーションがとられることはない。
かろうじて残されている可能性として、サブカル的な要素(この場合グラフィティ)を媒介とすれば小規模にであっても親密圏が構成されうる、ということを言いたいのかな、と読んでいる途中で思ったが、やはりその脆さも同時に描かれていて。。ツライ泣

本当にナントナクなんだけど、吉田大八監督がメガホンをとったら良い映画化できそうだ。。『腑抜けども~』にも近い世界観だし。


この日本には、既往の郊外カルチャー論には包摂されない、とても孤独な若者たちがいるんだろう。
どこにも行けないし、何者にもなれないなかで、「若さ」という可能性は日々目減りしていく、という絶望的状況に直面したとき、人は果たして何を頼るのか。。。

特に女性の場合、絶望的日常からくる鬱屈や不安を、男を頼って解決しようとしても、そんな包容力がある男はおらず、ただ遊ばれて終わるということの繰り返しになるケースが多いよね、というメッセージをこの作品は伝えている。
ミサンドリーの要素が多分にあると思った。


なんだかテンション下がっちゃいましたが笑、多くの人が終わり無き日常を生きることを余儀なくされているポストモダン状況も、とうぜんながら一枚岩じゃないのかもしれませんな。



もうひとつ。
この作品は”Exit through the giftshop”もだし、LINE、ツイッター、Facebookといった近年のハヤリモノがたくさん出てくるシェアワールド型リアリズムを使って書かれている。という意味でも今こそ読むべき作品。
ただ、将来は資料的価値が出そうです。




作中で重要なモチーフとなっているKaty Perryの”Teenage Dream”は、私も好きな歌なのだが、ともすれば、10代に戻りたい~いつまでも10代のままでいることにしたい~という大人になりたくない20代の現実逃避ソングともとれるわけか。なんかかなしなーww