
Boyz Ⅱ Men "Legacy" (2001)
人間と同じで歌にも寿命がある。
ありますな。
寿命が長い歌となると、リリースから何年経ってもラジオから流れる。
ベスト盤が店頭から途切れない。
風呂場でついうっかり歌ってしまうメロディ。
わしで言えばEnd Of The Road。
ハウキャンユーラブミーアンリーブミーアンネェーヴァーァセイグッバーーーァアーイ
歌詞はうろ覚えやがw
それにしたって寿命が長いのにかわりなし。
思い出すなぁ、わが幼き日に母がこの曲をカーステでかけた瞬間、ボーイズⅡメンのファンになってたもんね。
当時はハニカミ房だったからよー、この曲好きとか言ったり、CDと一緒に歌ったりはしなかったけどね、今となっちゃ帰省して母のクルマを貸してもらって一人で運転してるときなんかは、グローブボックスに常備されてるこのベスト盤かけてそれこそ熱唱だもんね。熱唱。
オールドーウィーヴカーム トゥーディエーンドォーヴダローーーォオオド スティルアイキャーンッ レーッユゴオーォオ
歌詞はうろ覚えやがw
とは
いえですよ。
新しい曲もばんばん出てくるわけでありまして、どんなに寿命の長いご長寿ナムバーでもだんだん新曲に埋もれていくというのが世の常。
で、いつの間にやら人々の記憶からも消えて、ひっそりと忘れられていくのだ、ああ無情、じゃなくて無常。
人とて同じね。ああ哀しい。
寿命と言えば落語に「死神」という一席がございますな。
三遊亭圓朝作。
人間ひとりひとりの寿命を灯したローソクというのがありまして、これが短くなって消えるとご臨終。
その寿命ローソクの管理をしているのが死神様。
主人公はその死神様のひとりから、もうすぐお呼びがかかる病人に憑いた死神を退散させるおまじないを授かった。
それを使って難病を治して医者として大もうけ。
でも悪銭身に付かずでああなってこうなって、でもって「あ、消える」っていう、あの噺。
サゲは落語家さんによっていろいろある。
その「死神」のラスト近く、ハイライトのところで自分の消えかけたローソクの炎を継ぎ足す、というシーンがある。
うまく継げればまだ生きられる。
とまあ、人の寿命の神秘をファンタズィーとして仕上げた落語ですな。
さて、これが歌の話となるとですね、思いがけないところでローソクの炎が継ぎ足されたりするじゃないですか。
マクラが長くなりました。
ボーイズⅡメンさんの"End Of The Road"ですよ、アナタ。
カバーしちゃった。
そうきたか、Ashantiさん、あ、違った、Atsushiさん。
EXILEだけじゃなくてゴスペラーズさんまで。
ニクいねぇ〜
こうして日出ずる国でもメジャーな歌い家たちにカバーされる、そんでその映像なり音声なりがまたネットで無限に投下されるとね、曲としてはパッと炎が継がれたと申しましょうか、輝きが出ちゃうもんですなあ。
いやもちろんイイ曲ですよ"End Of The Road"。
1992年の全米大ヒットナンバー。
今でもリストランテとかでかかってたりするとアフゥ〜〜ってなるね。ア〜フゥ〜〜
一昨年結婚した地元の同級生も披露宴で使ってたような。
でも私はあえて問いたい。。。これ失恋ソングじゃないか?笑
タワレコの店頭でも「Atsushiがカバーしたあの話題の曲が入っているのはコレ!」とかPOPがついてたりしてますぞ、ボーイズⅡメンのベスト盤。
なんつうんですかねえ、最近いなくなったなーと思ってた芸能人が結婚してメディアに取り上げられると、ぐっと若返って見えるというような?
たとえが悪いか。
でもさあ、まあ言ってみれば、ポップヒットを狙いに狙って出した(と思われる)超美メロだからさ、賢者タイムの耳からすればちょっとさ、チャラいじゃん。
このベストに入ってる他の曲にしてもさ、似たような曲ばっかだよ。
On A Bended Kneeとか、4 Seasons of Lonelinessとか、失恋ぐっすんクヨクヨ系が多いな。初期のボーイズⅡメンは。
結婚式に使うならOne Sweet DayだろJ/K
だけど、このナンバーを選んだ友達も、コレいいじゃ〜ん、ってタワレコで試聴してるチャンネーもですね、多分「ボーイズⅡメンがイイ」とはちっとも思ったりしてないのである。
あくまで"End Of The Road"が良いのであって、このグループは、元々同じ高校に通う少年たちがガッコのトイレで合唱してたのが結成のきっかけだとか、2004年にマイケルが脱退して3人になっちゃったとか、グループ名がニューエディションの曲名からとられてるとか、どうだっていいのである。
実際ブラックミュージック愛好家であるところのわしからしても、ボーイズⅡメンなんてどうでもいいと思っているキライあり。
ってそれはない。
ところでこの間カチコんだ仏文研究室の卒論打ち上げではフランス帰りの5回生(初対面)に「ノリ突っ込みが弱い」と指摘されてしまったよ。
サーセンw
つねに課題はありますです。
いや実際ね、文句無くすごくイイよ。ボーイズツーメン。ボーイズツタンカーメン。墓に入れるなら兵馬俑よりカップメン
それにね、もしも願いごとがひとつだけ叶うなら、この人らのうちの誰かみたいな声になりたいと思っている。
でも、この4人から1人の歌声をピックするとか、究極の選択だよね。ゲヘへ(下卑た笑い)
とにかく、そーいう一人歩きがちなとこが流行歌の凄いところなんだよね。
名曲は、それが誕生したときから名曲なのではなくて、残ってこそ名曲、っていうのは渋谷陽一が言ってたことだよな。
リリース当時にヒットしてなくても、長く愛される曲となることもある。
逆にヒット曲だからイコール名曲にあらず。
記録に残ったからではなく、記憶に残ったからこその名曲。
この際、"End Of The Road"のさらなるご長命をお祈りいたします。
人もまた、実際の寿命以上に「人々の記憶の中の寿命」が、生きたお値打ちだものねえ。
がんばるぞ
今回はあえてのベスト盤セレクトでした
