卒論提出後に買ったルーマンの社会システム論だが、上巻にて早くも挫折しそうだ。
むずかしすぎる。
だけどザックリとはわかるかな。
やっぱ生命体の仕組みからの連想が根底にあって、基本的にシステムの自己生成/自己組織力に信頼を置いていてそこはちょっとハイエクっぽいんだけどルーマンはさらに踏み込んでイチーチ細かいところをネチネチ詰めていく感じ。
というファジーな理解じゃダメなんだろうが。
けど直感的に納得できる部分もあって、それはコミュニケーションについての項で、
「人間はシステムの構成要素ではなく、その環境である」という有名なテーゼ。
ここはルーマンが、社会を人間から切り離されたところで自足している存在だと見なしている!と一番叩かれている場所でもあるわけだけど、人間排除の正否ないし是非は置いておいても、社会的なものとコミュニケーションとを等置して、コミュニケーションは話者の意図によって操縦されるのではなくて、独自の理論に従って組織化されていくとする主張自体は、日常感覚からしてもそれほど異様じゃない。
考えることと語られることが食い違ってしまう、
考えていたことをうまく言葉にできなかった、
話の流れに乗ってついつい思ってもいなかったことを口にしてしまった、、、
みたいなことは誰しもあるでしょ。
この前の日曜日のこと。
ハシモト打ち上げがマルコス・バキルーハンの別邸で行われたのだが、
そこでわしは場の流れに任せてここぞとばかりに下ネタを解放しつづけてしまった(cf.新宴会部長)。。
自分でも最低だったと思うが反省はしていない.
多分あの場で本当に喜んでいたのは性太郎だけだろう。
「流れ」ないし「ノリ」からコミュニケーションの主体は自由ではあり得ないのだ。
また、そこからさらに進んで、日常に溢れるコンベンショナルな言葉遣いというか掛け合いのようなものもルーマンのこの主張と共鳴するだろう。
「ちょwwwww」「誰馬」「サーセン」「自重」などなどの2ch/ニコ動ジャーゴンの数々を考えてみれば良い。
それらは主に、特に意味もなく単に条件反射的に生成されるだけだ。
まさにオートポイエーシスを想起させるではないか。
人間はシステムの構成要素ではなく環境である。
で、それだけでは飽き足らず、英語でもそういうのあるかな、と考えてみたんだが、
あんま思いつかなくて(詳しい人はほかにもオセーテくれ)、
唯一思いついたのが
「Yo he's a bad mother....」
「Shut yo' mouth!」
という掛け合い。
もちろんmotherに続くfxxkerを予期して
「黙らんかい!」っていう会話です。
この掛け合い、北米の英語話者相手ならほぼ100%の確率で成り立つ・・・かは知らんが、結構な割合で洋画や洋ドラマなどで聞くことができる。
ということで今日はmotherfxxkerの話です(前フリ長っ)。
この
"motherf..."
"Shut yo' mouth!"
っていう掛け合い、
生みの親は『サウスパーク』仕掛人として有名なかのアイザック・ヘイズらしい。
一人の個人があれだけ(どれだけだよ)社会に浸透した定番の掛け合いを生み出したなんてなんともすごい話じゃあありませんか。
で、そのアイザック・ヘイズと映画『Soul Men』で共演しているのが先日惜しくもなくなってしまったバーニー・マックのオヤジなんですよ。
もうバーニーさんはね、わしの英会話の師匠なんよ。
っていうくらいこの人の英語はかっけーしマネしまくった(それに面白い!)。
知らない人のために説明すると、バーニー・マックは、エディ・マーフィー、クリス・タッカー、クリス・ロックなんかと同列に位置するいわゆるスタンダップ・コメディアンです。
"Bernie Mac just says what you think but are afraid to say."
(バーニーマックは、みんなが心の中で思っていても口に出せないことを代弁してるだけ)
というのが決まり文句で、過激ながらもリアルでロイクーな語り口がバーニーの身上でした。
そんな彼がよく使っていた言葉がmotherfxxker。
あまりにもMFを連発するので、
ネ申映画『キング・オブ・コメディ』(ほんまDVDが擦り切れるくらい見たわ)の中で、バーニーが使ったmotherfxxkerの回数をチェックしたことがあるのだが(←ヒマ人)、わしの2006年の日記帳によると42回、motherfxxkingまで含めると実に65回も言っていた!!
また同映画の中でバーニー自身がこの言葉をネタにしている。
「白人の友達に”なんで黒人はMFばっかりつかうんだ?”って訊かれたんだ・・・」
というフリから始まり、
「MFは、黒人が昔から使っている慣用表現だ。だからMFを怖れることは無い.これは代名詞で、人や場所、物事を指す」と「MFという言葉で黒人が実際に意味するところ(=たいした意味は無し)」を解説し、
「人の集まる場所でblack guysが喋っていたら、会話の中に32回くらいMFが出てくるはずだ。普通の英単語は2つぐらいしか出てこないのにな。それでも会話はきちんと成立するんだよ」と言いながら、会話例を挙げていく。
この会話例がまたリアルなんだわ。
とりあえずこの『キング・オブ・コメディ』は英会話教材としてもオヌヌメであーる。
んで、確かにmotherfxxkerの本来の意味は最低の侮辱的表現だ。
多分日本の人口にこの言葉を傀儡させた張本人はlimbbizkitのボーカルであるフレッド・ダーストだと思うのだが(わしも彼の口を通してはじめてMFをきいた)、確かに彼はMFを悪い意味で使っていた!悪いやっちゃ。
しかしわしの実体験から言うと、バーニーの解説のように、単なる代名詞や強調表現として使われることが大半な気がする。
事実、前回の英語の時間にも登場したMartinは今のように寒い季節になると、公衆の面前でも
「Darn!! It's cold as a motherfxxker!!」と大声で言う。
(関西弁で言うところの「アホみたいに寒い」といったニュアンスか?)
また、motherfxxkerは素晴らしい/好ましい人物に対して愛情をこめて使われる言葉でもある。
プリンスの"Sexy M.F"という曲があるのをご存知だと思うが、
殿下は同曲中で「U sexy motherfxxker(このセクシーなMFが!)」とイタズラっぽく同語を使っている。
しかし決して悪い意味じゃないことはわかるよな?
ヘイズが生み出した件の掛け合いもこういう感じの、クールかつコミカルな用例だと思われる。
まあ、motherfxxkerなんて言葉は日本人は積極的には使えないのだが...
なんか使ってもお里が知れてるって感じになりそうだしな。
それにわしらはバーニーでもアイザックでもないから、連発したらギャングスタ・ビアッチだと思われるのがオチだろ。
しかぁし!
あなたの隣の仲が良いブラザー(シスタ)が「マァファカッ!」って言っても必ずしも攻撃的な意味じゃないということは覚えておいて損は無いんではないかと思うのだ。
むしろ愛着を込めた表現である可能性のほうが高い。
(MFに限らずswear word全般って親しさの証だとも思うのだが、どうか)
で、彼(彼女)が「He's a baaaad mother....」と言いかけたらすかさず
「Shut your mouth!!」で返してあげよう。
よし。今日は英語の話で終わったぞ。
つづく
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