2014年2月26日水曜日

シカゴを訪れたらフィールド博物館に行ってスーに会いましょう。

そういえばシカゴに出張してた。

業務の合間にはUnited Centerに行って隣の席のおばちゃんに「If you kick my beer, I'm gonna kill you!」と脅されながらブルズ対ネッツの試合を観戦したり、ハーフタイムにマスコットがスタンドに投げ入れたTシャツをキャッチして件のビールおばちゃんの夫に「You got it!(*thumb up*)」とニッコリされたり、バレンタインデーの夜にアメリカのリア充のデートを観察しつつ本場シカゴピザに挑んで大敗したり、Andy'sという老舗クラブでローカルミュージシャンが演奏するジャズを聴きながら少し飲みすぎたりしていたのだが、今回はおすすめスポットとして最終日の朝に行ったフィールド博物館(The Field Museum of Natural History)を紹介したい。




フィールド博物館はシカゴの市街地の中心からさほど遠くないミシガン湖沿いにあり、バスや電車で行ける。
近くにはシカゴ自然史博物館もあり、周辺一帯はMuseum Campusと名指されているようだ。
1893年のシカゴ万博での展示物を活用する目的で設立され、現在は進化生物学、考古学、人類学関係をメインとした24000点以上の標本コレクションとおよそ275000冊の蔵書を有する大きな博物館だ。

と、ここまでWikipedia情報だけど、なんといってもフィールド博物館の目玉は恐竜ティラノサウルス・レックスの骨格標本”Sue”である。

標本番号FMNH PR2081通称Sue(スー)は、古生物学ファンの間では一番有名な恐竜の化石標本だと思われる。

1990年、米国サウスダコタ州、白亜紀後期約6700万年前の地層から古生物学者のスーザン・ヘンドリクソン女史と仲間たちによって発見されたこの標本は、これまでに見つかったTレックスの化石の中で最大、かつ最も完全に近い骨格を残していた。
もちろんこの標本につけられたSueという愛称は、ヘンドリクソン女史のファーストネームにちなんでいる。

(発掘途中のスーの頭骨の隣でドヤ顔を決めるスー女史)


最大級の獣脚類であり、知名度、人気ともに極めて高い恐竜であるにも関わらず、発見されている化石の点数の少なさから90年代までは研究があまり進んでいなかったTレックスだが、このSueの発見は、その後相次いだ新しい骨格の発掘とも相まって、この恐竜の研究を大きく進展させるきっかけになった。

特に、Sueの頭骨の内部をNASAが所有する大型MRIでスキャンすることにより、Tレックスの頭蓋の運動性や脳、嗅覚や視覚に関する研究が大きく進んだほか、骨折や痛風の治癒の痕跡、寄生虫の痕跡など、全身にわたってこの生物種の生態を明らかにするエビデンスが多く残されていた。

しかしこうした古生物学に対する学術的な価値に加え、Sueを有名にしたのは、この標本がたどったドラマチックな運命である。

Sueが発掘されたシャイエンヌ川の流域はアメリカ先住民の居留地であったため、1992年からその所有権を巡って訴訟が発生したのだ。
化石は一時的にFBIに押収された。
恐竜の骨の化石は、つまるところ「石」であるため、所有権は発掘された土地の持ち主のもの(不動産)となる。

Sueの発見者ヘンドリクソン女史のボスだったブラックヒルズ研究所所長のヘンリー・ラーソン博士は、研究所が発掘権を買うために5000ドル支払っていたことなどを根拠に抵抗を試みたが、最終的に95年には、先住民側の所有権を認める判決が下った。
(ラーソン師は一時的に収監までされた)

しかしこのような素晴らしい化石標本を個人の所有物として眠らせておくのは勿体ない。ということで動いたのが、ヘンドリクソン女史の故郷シカゴのフィールド博物館だったのである。
ディズニーやマクドナルドといったグローバル企業、そしてたくさんの恐竜ファンからの寄付を募り、オークションの末Sueを約10億円で競り落としたのが1997年。これは恐竜化石につけられた値段としては史上最高額である。2005年から展示がスタートし、人々をひきつける美しい標本として博物館の顔となっている。

Sueの研究から生まれた新しい学術的発見や上記の係争の経緯も含め、この本に非常に詳しいです。





マクミラン大尉「ビューティフォー」



本物の頭骨も2階で見ることができる。
これもインパクト大であった。



ご覧のとおり大きく変形しているので、全身骨格のほうにはつぶれていなかったら・・・という再現レプリカが使われているようだ。




たくさん残っていた歯や前腕など他の部位の解説も充実。



フィールド博物館の他の展示物は、古代エジプト文明に係るものやネイティブアメリカンの生活、多くの恐竜化石も含む生物の進化についての展示などが見どころのようだ。




11時から急きょ仕事の打ち合わせが入ってしまいホテルに戻らなければならなくなったのでほとんど見れませんでしたが・・・次回はゆっくり来たい(-_-;)

また、北米大陸棲息種を中心とした哺乳類や鳥のはく製のコレクションもすごい。
特にシートン動物記ファンであれば垂涎モノだろう。
メインホールにSueと並んで展示されている巨大アフリカゾウのはく製もだが、フィールド博物館は哺乳類のはく製技術をひとつのウリとしているようだ。




(ビッグホーンて思ったより小さいんですね。まあ羊だから、そうか)


しかしこれらはく製群は薄暗がりに、今にも動き出しそうな感じで展示してあるので、少し不気味で怖い感じもあるw
ナイトミュージアムという映画がありましたが、あれを発想した人の気持ちもわかるな。博物館自体が巨大で迷路みたいだし。

外にはブラキオサウルス・アルティトラクスの骨格が。


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